スペルト小麦とは、現在広く利用されているパン小麦(普通小麦)の原種にあたる古代小麦。研究によると、9,000年以上前にヨーロッパで栽培されていたことが証明されている。
スペルト小麦のことを、イタリアでは「ファッロ」、ドイツでは「ディンケル」、スイスでは「スペルツ」と呼ばれている。

スペルト小麦は、人工的な品種改良がほぼ行われていないので、丈夫で強い。
品種改良を繰り返した普通小麦と比べ、皮殻がとても厚く、汚染物質や昆虫から内部の穀粒(食べる部分)が守られており、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養も豊富。
スペルト小麦のデンプンは、普通小麦のデンプンよりもゆっくり分解されるため、血糖値の上昇と下降がゆるやかで、消化の際にかかる身体への負担が少ない。
また、含まれるポリフェノール化合物は、人間の体内では自然の抗酸化物質として働く。
スペルト小麦自身が丈夫で健康であり、食べる人にたっぷり栄養を与え、身体を守ってもくれる。愛じゃな。愛。。。
( ̄(工) ̄)

そして、大事なのはアレルギー問題。
ヨーロッパにおける30年間の研究によれば、小麦アレルギーを持っている人がスペルト小麦を食べても、85~90%の人は発症していない。
それは、小麦に含まれているグルテンの量や質と関係がある。
パン生地を膨らませる役割りをするグルテン。グルテンが多いと膨らみやすく、ふわふわなパンが出来上がる。
そのため、品種改良を繰り返し、グルテンを多く含む昨今の小麦(普通小麦)が誕生した。
普通小麦に含まれているグルテンは、スペルト小麦のような古代種に含まれているグルテンの量よりも多く、性質も異なる。
そういった、普通小麦に含まれているヘンテコリンなグルテンや、多すぎるグルテンが、さまざまな症状を引き起こす。
「小麦粉を断つと身体の調子が良くなる。」又は、「小麦粉を断って身体の調子が良くなった。」いう類の情報は、本やネット界隈で溢れているけれど、
それらはどれも、「小麦粉」をひとくくりで見ている情報ばかり。ひとえに「小麦粉」といっても、種類によって性質はまるで異なるのに。
小麦粉を断って身体の調子が良くなったという人々は、それまで、どのような小麦粉食品を食べていたのだろう。
スーパーマーケット・ケーキ屋・焼き菓子屋・ホテルなどの、パン・料理・菓子。それらが、どういった小麦粉を使って作られたのかも知らずに(調べずに)食べて体調を崩し、
「小麦粉は自分の身体に合わない」と思い込んでいるのだとしたら、それは盛大な勘違いである。
( ̄(工) ̄)
多くの場合、小麦粉全般がその人の身体に合わないのではなく、その人がこれまで食べてきた小麦粉の品質が、かなり良くなかった。ということ。

さて、ここまで、スペルト小麦の素晴らしさを書いてきたけれど、「小麦アレルギーの人でも、スペルト小麦は、今すぐ食べても大丈夫ですよ。」と言っているわけではない。
小麦アレルギーがあるならば、まずは、その体質が改善するよう、食習慣や生活習慣を見直す必要がある。
そして、身体が改善された後、本物の小麦(無農薬の古代種)から作られた小麦粉食品を、食べてみるといい。
きっと、これまで食べてきた小麦粉食品との違いに驚く。古代種の無農薬穀物は、豊かな風味で旨いのだ。ふふふ。
331Theaterでは、元氣な小麦粉:有機スペルト小麦全粒粉を使用して、お菓子を作っています。ふふふ。
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サミー