昨今広まっている、「小麦粉に含まれているグルテンがカラダに良くない。」という情報を信じ込み、
小麦粉パンを避け、米粉パンを食べる人がいるけれど、米粉パンに使われている材料について、よく調べたのだろうか?
私が米粉パンを仕事で作っていた頃(10年以上前)は、米粉パンを作る際、小麦グルテンを添加していた。
グルテンには膨らみや柔らかい食感を補う性質があるけれど、米粉にはグルテンがないので、米粉パンを作る際には、必ず小麦グルテンを添加していた。
けれど今は、グルテンを添加しなくても米粉パンを作れるらしい。そうゆう米粉が開発されたようで、
今は、小麦グルテンを添加されている米粉パンと、小麦グルテンを添加されていない米粉パンがある。
小麦グルテンを添加されている米粉パンを、そうとは知らずに小麦粉アレルギーの人が食べれば、当然アレルギー反応が出る。
お米の主成分のデンプンには、アミロースとアミロペクチンの2つがある。
お米を品種改良し、アミロース含有量を多くすることで、小麦グルテンを添加しなくても米粉パンを作ることが可能になった。それが、パン用の米粉。
けれど、米粉パン用に開発されたアミロース含有量の多いお米は、消化に時間がかかる。
「米粉パンて、小麦粉パンと比べて腹持ちがイイのよねぇ〜♪」
って、それは単に、胃もたれしてるだけかも。小麦粉パンに比べ、無駄に消化に時間がかかって、カラダへの負担が大きいのでは?
昔からある品種で、人々の体質に合っているお米はササニシキ。食感がサッパリしていて消化に良いのは、アミロースが少ないから。
コシヒカリは、品種改良されてモッチリ感を増したお米であり、アミロースが多い。
そのため、コシヒカリを食べると胃もたれし、ササニシキを食べると胃もたれしないということを体感している人もいる。
そして、これも大事なことなのだけれど、米粉パン用に開発されたお米というのは、炊いてお米として食べるには適していない。美味しくないから。
美味しくないモノを、味付けで誤魔化してカラダに入れる。それはカラダに良いわけないと、私は思う。サラダ油と同じ。
「サラダ油を小さじ1、飲めますか?」と聞くと多くの人は、「油だけを口に入れるなんてマズイしカラダに良くないじゃん。」と答える。私はたまげる。
マズくてカラダに良くないモノを毎日の食事からカラダに入れていたのでは、心身が調和を崩すのは当然だと思う。
今現在、小麦アレルギーの人は確かに居るので、そういう方にとって米粉パンの存在はありがたいかもしれない。
けれど、単に、
小麦粉はカラダにとってバツ。
米粉はカラダにとってマル。
と決めつけるのは、早ガッテンが過ぎる。
その米粉パンに使われているお米はどのように育てられたか、調べたことはあるだろうか。無農薬?それとも、農薬や化学肥料をガッツリ?
昔ながらの品種?それとも、作り手にとって都合が良いよう、品種改良されまくり?
これまで、パン作り、菓子作りの仕事を経験してきて、パン作りの職場では、米粉パンと小麦粉パンの両方を作っていた。
前日売れ残ったパンは、スタッフがお昼休憩に食べて良いことになっていて、何度か米粉パンを食べたことがある。そして、思った。
米粉パンよりも小麦粉パンの方が、断然好きじゃ。
サミー