肩、腕、脚、腰などに慢性的な不調を抱え、何かしらの治療院に通い続けている場合、そこへ通い続けている理由は何だろう?
「あの治療院のA先生はスゴイ。色々な治療院へ行ったけど、施術してもらって私の身体がラクになるのは、A先生のとこだけ。」
という理由だとしたら、一時的に身体がラクになることを求めて永遠に通い続けるつもりだろうか。
私なら、一時的に身体をラクにしてくれる所へ通い続けるより、身体がラクな状態が日常になる方へ導く療法家を探す。
例えば、肩こりが酷すぎて頭痛にまで及び、気分も悪くなるという人が居る。
そういった人は、その酷い肩こりを、施術によってすぐラクにしてもらうことが必要な場合もある。その効果が一時的だとしても。
けれど、昨日の記事(腰痛は腰で起きているんじゃない)にも書いたように、患部は原因ではない。
腰痛は腰で起きているんじゃない。 - Cue Spot 331
内臓が弱っていて、それをかばうように無意識で微妙に身体を傾けて生活していることが、姿勢に影響し、首、腕、肩、足、腰などに負担をかけていたりする。
そして、内臓が弱るに至ったには、食生活や暮らし方が影響しており、その食生活や暮らし方を日々選択してしまう理由は、心にあるという場合が多い。
身体のどこが不調だろうと、元を辿れば、その原因の多くは心に行き着く。
ちなみに、かつて一緒に働いた肩こりが酷い先輩は、神経質で怒りん坊だった。
怒りん坊は肝臓を弱める行動を取りがち。甘いものやお酒を取りすぎるとか、食べ過ぎるなど。
彼女を神経質に至らせた根っこの原因は、なんだったのだろう?
患者の話をよく聞き、ちょっとしたフレーズや言い方などから、言葉に隠れた心の声をキャッチし、
患者が、日々の暮らしの中で抱えているストレスを、患者の口から引き出すことができれば、解決策が見えてくる。
ストレスとは、やりたくないことをやっているか、やりたいことをやっていないかのどちらかだから。
例えば、望まぬ人付き合いを続けているとか、家族のために自分の時間をかなり割いているとか。
そして、患者が「そうしたい」「それはしたくない」といった本音を、なるべく優先して暮らせるようになると、次第にストレスは減り、
ストレスにより習慣化していた、身体にとって負担となる行動を取ることが減り、
内臓は元氣になり、姿勢が改善され、血流などが良くなり、コリや引っかかりは解消し、
いつの間にか、治療院のことが頭に浮かばなくなるほど、身体の不調が消えていた。
というのが、本当の意味の「治療」であり、心も含めた全体を診て(観て)真の回復へ導く医師や療法家こそ、スゴ腕だと思う。
そして、とても大事なのは、
身体のどこにどんな不調があろうと、治すのは、医師でも療法家でもなく自分。
という意識。
自分のハート(胸にしまい込んだ本音)と真剣に向き合った者だけが、自分自身を「真の回復」へ導く。
サミー